東京・帝国劇場で16日、ミュージカル『レ・ミゼラブル』制作記者発表記者会見が開かれた。建て替えのため、来年2月から休館する帝劇にとって最後の『レ・ミゼラブル』になる。出演者が帝劇への思い出と共に、公演への意気込みを語った。

主人公・ジャン・バルジャン役の吉原光夫は、2011年に帝劇で「独白」を歌ったことを振り返り、「宇宙に飲み込まれるような感覚で、この劇場が嫌いで嫌いでしょうがなかった」と明かし、さらに『レ・ミゼラブル』についても「やるたびに怖くて辛く苦しいと感じる」としつつ、「それぐらい作品と自分が密接なんだと思った。大嫌いな劇場と一緒に『レ・ミゼラブル』の幕を閉じることも意味のあることなんだと思う。たぶん、好きなんですよ、大好きなんですよ。この劇場にあるいろんな思いや人の声、影と一緒に手を携えて仲直りして楽しく終えられたらいいなと思っています」と帝劇、今公演への思いを噛み締めた。

帝劇は2025年2月、建て替えのため休館し、新たな劇場へと生まれ変わる。今年12月20日~25年2月7日公演の『レ・ミゼラブル』が、現・帝劇のクロージング公演となる。帝劇を皮切りに3月には大阪・梅田芸術劇場メインホール、4月には福岡・博多座、5月には長野・まつもと市民芸術館、5月・6月には北海道・札幌文化芸術劇場hitaru、6月には群馬・高崎芸術劇場をめぐる。

会見にはジャン・バルジャン役の吉原、佐藤隆紀、飯田洋輔、ジャベール役の伊礼彼方、小野田龍之介、石井一彰、ファンテーヌ役の昆夏美、生田絵梨花、木下晴香、エポニーヌ役の屋比久知奈、清水美依紗、ルミーナ、マリウス役の三浦宏規、山田健登、中桐聖弥、コゼット役の加藤梨里香、敷村珠夕、水江萌々子、テナルディエ役の駒田一、斎藤司、六角精児、染谷洸太、マダム・テナルディエ役の森公美子、樹里咲穂、谷口ゆうな、アンジョルラス役の木内健人、小林唯、岩橋大のほか、アンサンブルキャスト47人が出席した。

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